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Aqualungは負債超過で危機!フランス裁判所が介入

ダイビング器材メーカーAqualungの借金返済混乱のトップイメージ。

世界最大のダイビング用品メーカー Aqualungが経営難に直面していることを、ダイビング業界で知られる経済ニュースブログ「Scubanomics」が4月29日に報じました。

2022年6月にフランスの裁判所は、Aqualungに対し、負債問題の解決策を見つけるよう命じました。Aqualungの負債は、2021年度末時点で営業利益の13.6倍にも上る 1億ユーロ(150億円)に達しています。フランスの裁判所は、Aqualungの負債が利益からの返済能力を大幅に上回る規模になっているため、同社に対して解決策の模索を命じました。また、この裁判所の命令は、Aqualungが解決策を見つける間、債権者からの保護を提供しています。

それに加えて、2022年6月に負債再編を行うよう命じられた後も、Aqualungは4か月の期限を過ぎても解決策を見つけられず、現在も取り組んでいる状況です。また、2021年度の株主総会が何度も延期されており、今年に入ってさらなる延期の申請が行われています。

さらに、Aqualungは、さらなる現金調達のために資産の売却を行っています。これまでに、米国カリフォルニア州の米国本社ビルの売却や、子会社 Service Industry Marine の売却が行われています。

その一方で、Aqualungでは、さまざまな混乱が起こっています。米国でのセールスオフィスの閉鎖に加え、ヨーロッパ、オーストラリア、日本などでもセールスオフィスを閉鎖しています。さらに、世界中で営業やサポートスタッフが削減・再編されています。また、製造施設でのシニア技術者の解雇が噂されています。

Aqualungの経営陣も変更が相次いでいます。2022年6月には、ワールドワイドCEOのマティュー・バジル氏の辞任と共に、スキー用品メーカーのロシニョール社の元社長兼CEOのブルーノ・サーカレー氏が会長に就任し、同年12月には、ワールドワイド社長兼CEOに就任しました。2022年8月には、スコット・リットショフが北米の社長に任命されました。ただし、これらの経営陣はキャンプ用品、スキー用品や自転車業界出身であり、スキューバダイビング業界の経験はほとんどありません。このような経験の乏しさが、ダイビングショップやダイバーとの関係悪化につながる可能性があります。

Aqualungに「もはや、スキューバダイビングを知っている人はいないのではないか」と米国ダイブショップのオーナーが語ります。

これらの混乱が、長年の取引先であるダイビングショップや情熱的なディーラーの売上に影響を与えていることが報じられています。営業担当者が誰かわからなくなり、カスタマーサポートの低下に悩んでいるとのことです。 Scubanomicsの記事によると、「もはやAqualungと結びついていない」と語るダイブショップのオーナーもいるそうです

Aqualungが今後どのような戦略を取るのかは不明ですが、競合他社や業界関係者はAqualungの動向が注目です。

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